博士と三好くん。そして僕。

(小説)博士と三好くん。そして僕が織りなす日常。

第2話:博士との出会い

ある日、起きた時。

今までの記憶が全てなくなったら、人はどのような行動をとるだろうか。

本当に脳の中の全てのデータが消失したら、人は何を始めようとするのだろう。

過去を思い出そうと努力する?

自分が何者なのか思い出そうとする?

それとも、今自分はどこにいるのかを確認するだろうか?

僕が思うに、きっと「過去を思い出す」という作業はしないと思う。

そういった疑問さえ発生しない。

生まれたての赤ちゃんに戻るだけだ。

では、その人が生きようと思うのは何のためか。

その原動力はなんだろうか?

きっと、好奇心が彼を生かせる力となるだろう。

その「人」は未来だけを見続ける。

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第1話:歯車を壊した日

人形が仮に人の言葉を覚えて、自分と会話が成立した場合。

その人形は、「物」なのか、それとも「人」なのか。

感情とは、その人の脳で生成されるとは言うけれど、生成されても黙って立っていたら、それは感情をもった「人」なんだろうか。

何かを表現し、相手の心を揺さぶる「物」の方が、よっぽど「人」に近いと思うのは僕だけだろうか。

そう思うと、自分は果たして、「物」なのか「人」なのか。

「人」は何をもって、「人」たらしめるのだろうか。

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